SPECIAL REPORT 森林保護のための花王の取り組み

FSC®

近年、世界的な問題として深刻化している
森林の破壊や劣化。
NPO法人日本森林管理協議会(FSC®ジャパン)は森林の環境保全に配慮し、
経済的にも継続可能な形で生産された木材に認証を与えており、数々の企業がその活動に賛同しています。
この認証を受けたFSC認証マークが入った商品を買うことで、私たち消費者も、
世界の森林保全を間接的に応援できることをご存知でしょうか。
森をまもる大切さを伝えるキャンペーン「FSCフォレストウィーク 2019」に特別協賛している花王が、
森林保護に向けてどのような取り組みを行っているかご紹介します。

  • お話しました

    ESG部門 ESG活動推進部長

    理学博士 金子 洋平さん

  • 取材しました

    kanakoさん

    6歳の双子の男の子&1歳、3兄弟のママ。
    かわいい子供たちの日常の風景やキッズコー
    デなどが人気のママインフルエンサー。

[ REPORT-1 ]花王の環境への取り組み

1887年に創業した花王は石鹸の販売から始まった会社です。石鹸の原料はヤシの実、農産物ですから森林とは切っても切れない関係ですし、洗うと排水が出ることも環境面における大きな懸念事項でした。
今から50年ほど前には琵琶湖でアオコが発生したり、瀬戸内海で赤潮が発生しました。洗剤もその一因であると言われています。行政、産業界全体で取り組み、洗剤業界でも、低リン化・無リン化、また生分解性の高い洗浄成分への切り換えを行いました。

以降、温暖化などの問題もあり、環境の問題が地域だけではなく、地球全体、グローバルな問題となったことから、我々は工場のみではなく、原料から、廃棄されるまで、製品のライフサイクル全てにおいて環境について取り組んでいこうという「花王環境宣言」を2009年に出しました。
その時に販売したのが、すすぎが1回で済む、「アタックNEO」です。そのほかも食器用洗剤の「キュキュット」やお風呂用洗剤の「バスマジックリン」など花王の主力となる製品には、より少ない水ですすげることを特徴とするものが数多くあります。
また、プラスティックの削減に努めるべくシャンプーや洗剤などの詰め替えタイプを販売しています。1992年頃から始めた取り組みにより主要な製品の大体80%くらいが詰め替えタイプに置き換わっているのですが、これはメーカーや企業だけの力ではなく、消費者の皆さんの意識によるところが大きく、皆さんの努力によって詰め替えの文化が浸透したのだと考えています。

[ REPORT-2 ]FSCの活動について

花王は2014年に「原材料調達ガイドライン」という持続可能な原材料の調達に取り組むための指針を発表しました。
石鹸の原料であるパーム油や、パッケージに使用されている紙がなければ我々は商品を届けられなくなります。
森林や、森林で働く人たちを守るために、安心して消費者の皆さんに商品を提供するために、認証を受けた紙やパルプを使いましょうという目標を定め、製品のパッケージにはFSC認証マークをつけています。製品以外にも、コピー用紙や印刷物、パンフレットなどの事務用紙も含めて、現在花王で使っている紙の約80%がFSCを始めとする森林認証を受けたものです。
商品に認証マークを付けるには手続きも必要ですし、工場内での管理も含めて、ひと手間かかってしまいますが、そこは理解もあってスムーズに進んできました。
しかしながら、花王の商品にはFSCの認証を受けた紙を使っているけれど、パッケージにFSC認証マークをつけていないものも結構あるんですね。
その理由は、パッケージに商品説明を書いているとFSC認証マークをつけるスペースがない、とかすごく小さな商品だからそもそもマークが付けられない、など様々です。FSCの活動をどのように皆さんに知ってもらうか、活動の意義や、認証を受けていることをどのようにアピールしていくかは現在の課題点です。

[ REPORT-3 ]消費者に
伝えていきたいこと

花王は今年の4月に「Kirei Lifestyle Plan」というサステナビリティ(持続可能性)についての考えを発表しました。
創業以来の事業活動を振り返って、花王がずっとこだわってきた「キレイ」にもう一度こだわってみようと考えたんですね。
生活者の皆さんが「キレイ」になるってどういうことだろう?と考えたときに、清潔や美しさだけでなく、すがすがしいとか整っているとか、周囲に配慮した暮らしをしていることではないかという答えにたどり着きました。
だから花王はこのように環境問題に取り組んでいます!と企業主体でアプローチするのではなく、FSC認証マークのついた商品を買う、使うだけで森林の問題に参加し、貢献できるんですよということを消費者の皆さんを中心にして伝えられるようにしていければと思っています。
環境のために、詰め替え商品や、すすぎが一回で済む洗剤を使ってください!というのではなく、洗濯時間が短くなって楽になりますよ、そのような商品を選ぶだけで良いんですよ、というコミュニケーションができると良いですね。

[ REPORT-4 ]いま、話題のSDGsとの関係について

※SDGsとは?

17のグローバル目標と169のターゲット(達成基準)で構成された国連の開発目標。
「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称
2015年9月の国連サミットで採択され、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成することを目標としている。
貧困や飢餓をなくす、などのほかに生態系の保護についても言及した目標が多く、いま環境問題を語る上では、欠かせないワードの1つ。

先ほどもお話した「Kirei Lifestyle Plan」は花王のESG活動で、ESGというのは(Environment,Society,Governanceの略称です。
SDGsが目標、ゴールだとしたら。ESGは切り口、プロセスといったところでしょうか。
たとえばSDGsの15番目の目標である「陸の豊かさも守ろう」はまさに森林の問題に関与していますし、森林は気候変動の原因と言われている二酸化炭素の重要な吸収源ですから、13番目の「気候変動に具体的な対策を」についても貢献することができます。
実はFSCの活動によってSDGsが掲げる目標の11個に貢献できるんです。CO2や児童労働、貧困など、それぞれ別の問題のように思えて、全ては繋がっているんですよね。
FSCの活動を通して、森林の保護以外の問題にも目を向けていければと思います。

取材を終えて

子育てに追われていて、日頃なかなかニュースを追うことができないのですが、ママ友との会話でも、プラスティックのストローやレジ袋は話題になりました。
子どもが成長する上で、環境問題は気になるトピックなので、これから商品を選ぶときにはFSC認証マークをチェックしたいと思います!

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